保険不要論に対して
皆さんこんにちは今回は生命保険
不要論についてお話ししていきたいと思い
ます最近いろいろなところで耳にするこの
生命保険扶不要論ですが
ざっくり言うと保険料を払うように運用に
回した方がいいよねという考え方が基本に
ありますなぜなら私たちは等しく健康保険
などの公的保険に加入していますのでそれ
で概ねカバーできて、いざという時の手出し
が限定的であるならそれを貯蓄していれば
いいわけです。だったら保険料払う分を
NISAとかで運用した方がよっぽどいい
じゃん。まあこういう理由をもとに語られる
のがいわゆる保険不要論というわけです。
これを聞いて今動画をご覧の皆さんの中に
それは違うと明確に反論できる方は少ない
と思います。なぜなら根拠としている理由は
ある意味全て正しいんですよね。ただ少し
違和感を持った方もおられると思うんです
それはリスク回避の役割を持つ保険に対し
て運用目線の経済合理性で語ってしまって
いるからなんです。いわば
野球選手にサッカーをやらせてどれだけ
上手いか議論するようなものです。なので
この動画ではもし皆さんが保険扶養論を
持ったお客さんに出会った時にどんな論拠
でどのように切り返せばいいのかというお
話をしていきたいと思いますので、ぜひ最後
まで見ていただければと思いますそれでは
参りましょう。
ではまず保険が必要になる場面を整理して
おきましょう。リスクが起きる可能性を縦軸
。それが起きた時の金銭的な負担を横軸とし
て見ていきます。このグラフの中で保険を
検討すべきところは右下と左上だけです。逆
に右上の起きる可能性が高くて負担が
大きいものはそもそも商品として成立し
ません。そして左下の起きる可能性が低くて
負担が小さいものには何の対策もいりませ
んよね。
では保険を検討すべきこの赤枠2つ当然
ここにも温度差があります右下を必需品
左上は嗜好品とここでは定義しておきます。
これを混同してしまうとおかしなことに
なってしまいますから、今回はこの2つの軸
でお話ししていきたいと思います。
まずは必需品としての保険から見ていき
ましょう。おさらいですがこの保険は起きる
可能性は低いけれども起きた時の負担が
甚大になるものへの備えです
代表的なものとしては死亡保険ですよね。
後ほど
詳しくお話しますが自分にもしものことが
あった時に残された遺族のために入るもの
です。
損害保険もこれに類するものです。もし車で
誰かを引いてしまった時などは相手の賠償
は多大なものになりますからそのリスクに
備えてのものです。
では今ご紹介した死亡保険について考えて
いきましょう。これについていらない派の
論拠は大きく二つあります。1つ目は遺族
年金の存在です。
私たちは国民年金や厚生年金に加入してい
ますから、
万が一の時には収入の4分の3程度か遺族
年金として支払われます。それによって生活
費がまかなえるから大丈夫という話です。
ただこれは残された家族の最低限度の生活
保障がゴールであれば正しいとは思います
が、多くの方が求める生前と同じ生活水準や
子供の進学など、
描いていたライフプランを実現するには不
十分であることがほとんどです。
そして2つ目は貯蓄として残せばいいと
いう考え方です。
簡単に言うと支払う保険料分を運用で
増やして残せばいいよね。という主張です
これについてもすでに運用に回せる
まとまった資金がある方やハイスピードで
数千万円を運用で生み出せる方は不要だと
思いますが、これが現実的でないことはご
理解いただけると思います。
そして死亡保険の特徴として支払う保険料
に対して保証が高額になりやすい特性を
持っていますので、一般家庭で用意しづらい
金額を準備するために
検討する価値は十分あると言えると思い
ます。
問題はここからです
嗜好品としての保険について考えていき
ましょう。これは起きる可能性は高いけれど
金銭負担は中くらいまでのリスクに対する
保険です。
具体例を挙げると医療保険やがん保険が
ここに分類されます。ご存知の通り病気をし
た時の治療費や、
癌になった時の手術
薬剤治療などの金銭負担を軽減するために
入る保険ですよね。これ
らの保険は先ほどの死亡保険と比べて特に
強く不要論が語られているものでもあり
ます。
ではここでもいらない派の意見を見ていき
ましょう。やはり一番に上がるのは手厚い
医療保険制度の存在です。
我々の医療費負担は3割ですし、高額療養費
制度もありますので、一般的な病気になった
時の金銭負担は限定的です。個人的には世界
に誇るべき素晴らしい制度だと思ってい
ます。であるなら保険料分を運用に回して
いざという時はそれを取り崩して対応す
べきというのは最もな議論です。
だからといって、じゃあ入りませんよねと
結論付けるのは時期尚早です。ではこのよう
な必需品ではない保険の必要性をどのよう
に伝えるべきか。
それは明確な資産形成の目標がある人に
対して、それを阻害する要因を排除するため
に入るものだと考えています。
私が医療保険に加入している理由はまさに
これです。
最近NISAやidecoを使って
将来これくらいの資産を作りたいと考えて
いる人は増えてきています。一方で限定的で
はあると言っても、
想定外の支出があった場合にその資産を
取り崩すことになってしまいますので、当初
の計画に影を落とすかもしれません。だから
こそ
医療リスクを保険会社に転嫁して
盤石な資産形成を進めるために検討すべき
である。と伝えるべきなんです
この話をする時に私がよく例としてあげる
のは住宅ローンの金利選択の場面です。現在
大手校の変動金利は0.5%
弱一方固定金利であるフラット35は
1.6%
程度と結構な乖離があります。当然支払う
利息は3倍くらい差があるわけですが、では
固定金利を選ぶのは間違った選択かという
とそんなことはないですよね。
固定金利だと返済期間中の金利上昇リスク
を回避できますから、
将来にわたって住宅ローンに関する家計の
支出は安定するはずです。そこにメリットを
感じて高い金利でも固定金利を選ぶ方が
一定数おられるわけです。
そしてもう一つは先ほど
申し上げた高額療養費制度が今後も変わら
ないのかという点です。
昨年財務省からこんな方向性が示されまし
た。簡単に言うと
健康保険だけで高額な医療費を負担するの
は大変なのでこれまでは国が一部手助けを
していたんですが今後はそれを段階的に
止めていくよという話です。
[音楽]
勘違いされがちですが高額療養費制度が
すぐに廃止されるわけではありません。
しかし国家財政における医療費負担の拡大
が背景にあることは明らかです。なので将来
的に高額療養費制度の上限引き上げや3割
負担の見直しなど現在の健康保険制度が
解約される可能性もあります。
そうなった時今まで以上の医療費負担に
どう対処すべきかも考えておく必要がある
と思います。
このようなリスクに対して
損か得かの経済合理性だけをもって判断
するのはあまりに短絡的です。
もちろん医療保険やがん保険を絶対必要な
ものとして説明するのは間違っていますが
、金融商品を扱うものとして将来的なリスク
コントロールの選択肢としてやはり説明す
べきですしそれを踏まえた上でお客さんに
は最善の決断をしてもらうことが重要だと
思います。
では、今回のまとめです。最近多くの場所で
不要論が語られてきた生命保険ですが、その
特性を理解してうまく使えば、非常に効果的
な機能を持っているものでもあります。
仮にも金融商品を生業にしている私たちは
それらの一面的な意見に流されずにお客
さん個々人をしっかり把握し最善の提案を
していただければと思います。今後も関連
動画上げていきますのでチャンネル登録や
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ありがたいです。最後まで見ていただいて
ありがとうございました明日からもまた
頑張りましょうお疲れ様でした
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